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2009年5月17日 (日)

「Firefox」だけじゃなく、「Thunderbird」も

このブログではMozilla Foundationのブラウザ「Firefox」を事あるごとに推していますが、ここのプロダクトは何も「Firefox」だけではありません。ということで、今回はメールクライアントソフト「Thunderbird」の紹介。

「Thunderbird」は先にも書いた通り、Mozilla Foundationで開発されているメールクライアントソフト(以下、メーラー)です。ブラウザである「Firefox」がデフォルトではシンプルなのに対し、「Thunderbird」は始めから多彩な機能が使えるようになっています。

まずは「メールの整理」の観点から。「Thunderbird」では受信したメールに対して、最近のWebサイトでは目にすることが多くなった、「タグ」をつけることができます。従来でも「ラベル」という機能を持っていましたが、ラベルがメールにつき1つしか付与できないのに対し、「タグ」は1つのメールに複数の「タグ」をつけることができます。また、独自の「タグ」を作ることもできます。
受信したメールの一覧を「スレッド」形式で表示することができます。これにより、例えばビジネスメールなどで、ある件で相手と何度もメールをやり取りしているような場合、関連するメールを階層形式にひも付けて表示することで、やり取りの経緯を一目で確認することができたりします。もちろん、スレッドは展開も折りたたみもできます。
また、「検索機能」も充実していて、他のメーラーには、おそらくないであろう、「検索フォルダ」というものがあります。「フォルダ」と名前がついていますが、早い話、「フィルタ」です。フォルダを使ったメールの分類というのは皆さんもやられると思いますが、そのフォルダの中でも「特定の条件」のメールを探すということがあると思います。「Thunderbird」にもメールの検索機能はありますが、メーラーの検索機能は往々にして、検索条件が「使いきり」的なものであるのに対し、「検索フォルダ」はいつでも適用できる(そのつど、検索条件を入力する必要がない)といった点で、検索機能とは違った使い方ができるようになっています。

続けて「セキュリティ」の面。インターネットが広く普及して、便利になった反面、厄介なことも増えてきました。その一つが「スパムメール」(迷惑メール)。「Thunderbird」には学習型の迷惑メールフィルタが備えられており、ユーザーが「これは迷惑メール」と指定したメールの情報を元に、迷惑メールを検出してくれます。ただ、こうした機能も、今となってはプロバイダのメールサーバーにも実装されており、手元(=自分のPC内)に来る頃には振り分けられていることがほとんどになっているのかと。
また、迷惑メールと並んで増えているのが「フィッシングメール」(詐欺メール)。「Thunderbird」は「フィッシングメール」の疑いのあるメールについては警告を出してくれます。
さらに、「Firefox」と同様に、プログラムの自動更新機能がありますので、プログラムのアップデートに気付けなかったということを未然に防いでくれます。

さて、デフォルトでも多彩な機能を持つ「Thunderbird」ですが、開発がMozilla Foundationということもあり、この「Thunderbird」も「Firefox」と同じようにアドオンで機能を拡張することができます。ここでは私が使っているアドオンについて紹介します。

・Check and Send
このアドオンはメール送信時、ある特定の単語や宛先が含まれている場合等にポップアップを表示し、送信内容に問題がないかの確認を促すものです。誤送信(出してはいけない相手に出したりとか)によるトラブルを防ぐ手助けになります。

・ShowFolderSize
フォルダでメールを整理する人がいると思いますが、このアドオンは各フォルダの使用量をステータスバーに表示してくれます。また、フォルダの最適化も行なうことができます。「フォルダの最適化」と聞くと「?」と思う人もいるかと思います。「Thunderbird」は受信したメールを「mbox形式」(メールデータを一つのファイルに格納する方式)で管理しています。つまり、フォルダに対応したファイルが存在するわけですね。メールの削除や移動(そのフォルダからすれば、削除になる)を行なうと、抜けた部分が「無駄な領域」として残ってしまいます。「フォルダの最適化」とは、この無駄な領域を取り除いて、フォルダを再構築することを指します。なお、「フォルダの最適化」という機能は「Thunderbird」には標準で付いています。

・Lightning
このアドオンはスケジュール管理機能を追加します。実は、Mozilla Foundationには「Firefox」、「Thunderbird」以外にも開発しているものがあり、スケジュール管理ソフトとして「Sunbird」というものがあります。「Lightning」は、この「Sunbird」を「Thunderbird」のアドオン向けに変えたものでして、基本的な機能は「Sunbird」と同じになっています。
#「Thunderbird」を「Outlook」と置き換える
#という目的で始まったらしいですが。
まあ、スケジュールをつけなくても、カレンダーとして使えます(笑)。

・Provider for Google Calendar
「スケジュール管理」を「Googleカレンダー」でやっている人もいるかと思います。このアドオンはGoogleカレンダーとLightning(またはSunbird)との連携をしてくれるものです。Lightningはスケジュール情報をPC内部に置く代わりにカレンダーサーバーに置くこともできます。言い換えれば、サーバーにあるスケジュール情報を取り込めるということになるのですが、このアドオンを使うことでGoogleカレンダーに設定していたスケジュール情報を「Thunderbird」(というか、Lightning)に取り込むことができるのです。しかし、このアドオンはさらにすごく、ただ取り込むだけではなく、取り込んだカレンダー情報に対してスケジュールの追加・変更・削除を行なうと、Googleカレンダーにその変更を同期することができるのです(逆もまた然り)。

「Firefox」同様、「Thunderbird」にも、他にも色々なアドオンが用意されています。「Thunderbird」のアドオンに関してはこちら に公開されています。
「Thunderbird」に興味を持たれた方はぜひ使ってみてください。

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