「ねこあつめ」バックアップ&リストア
この記事でスマホの機種変更をしたことを書きました。機種変更をするにあたり、データ等のバックアップとリストア(復旧)は一大作業になります。しかし、ガラケーの機種変更に比べて、データの移行は楽になっているかなとも思います。メールもクラウドで管理するのが多くなってきていますし、電話帳データもクラウド保存(もしくはバックアップ可能)となっているサービスも多いです。写真データなども最初からSDカードに保存していればいいことですし(これはiPhoneには当てはまりませんが)。
ゲームも然りで、今ではほとんどのゲームがネットワーク越しにサーバーに保存するものがあるので、機種変更の敷居は低くなっているかなと。しかし、こうした、データを移行しやすい手段を提供していないゲームの場合はこうはいきません。いろいろと手を尽くしてデータの移行をしなければなりません。お題にある「ねこあつめ」もそうしたゲーム。発表されてから爆発的なヒットを飛ばした「ねこあつめ」ですが、実はデータ移行に関する手段が用意されていません。ユーザーからは要望が多く出ているのですが、なかなか実装されません。そんな「ねこあつめ」ですが、非公式ですが、バックアップする方法が存在し、ネットでも公開されています。
今回、そうした公開されている情報から「Helium」というアプリを使った方法でバックアップとリストアを行いました。しかし、実際やってみるとかなり敷居が高い方法であり、また、その点に関してボカシている情報が多いため、備忘録がてら情報を残しておこうと思います。
今回の対象はAndroid版の「ねこあつめ」になります。なお、「Helium」を使うバックアップ方法はパソコンを使用します。ここではWindows PCを使うケースとなります。
用意するものですが、以下になります。
- Android Studio
- Helium(Windows版)
- Helium(Androidアプリ版)
まず、この「Helium」というアプリでのバックアップ方法について。このアプリですが、Androidの「USBデバッグ」という機能を利用します。デバッグモードに移行してからデータのバックアップを取るわけですが、USBデバッグモードを使うためにPCが必要になります。正確にはAndroid SDKというAndroidアプリの開発用キットが必要になります。そのため、アプリ単体ではバックアップ(ならびにリストア)ができません。必ずPCと「対」になってバックアップを行うことになります。
では手順を。
PCに「Android Studio」をインストール
まずはPCに「Android Studio」(公式サイト)をインストールします。これはAndroid SDKをインストールするためで、Android Studio自体はバックアップやリストアの作業には使用しません(Androidアプリ開発などでAndroid SDKを既にインストールされている方はこれはスキップしても構いません)。
「Google USB Driver」のインストール
Android Stuioのインストールができましたら、さっそく起動します。立ち上がるまで時間がかかると思いますが「Welcome to Android Studio」の画面が出てきたら「Configure」(画面の右下にあります)を開き、その中から「SDK Manager」を選択します。
Android Studioの設定画面が開きますので、「Appearance」→「System Settings」→「Android SDK」の順に辿り、Android SDKの設定画面を開きます。設定の中から「SDK Tools」のタブを選択し、出てきたリストの中から「Google USB Driver」をチェックします。
チェックしたら、「Apply」ボタンを押します。すると、Google USB Driverがダウンロードされ、インストールされます。
「Helium Desktop」のインストール
つづけて「Helium」をインストールします。 公式サイトよりインストーラーをダウンロードしてインストールします。インストールに際して、特にすることはありません。
以上でPC側の準備は終わりです。
「Helium」Androidアプリのインストール
つづいてAndroid端末(スマホ)の準備。Google Playよりアプリをダウンロードしてインストールします。これはバックアップする側とリカバリーする側の両方にインストールします。
データのバックアップ
PC、Android端末、それぞれで準備ができたら、まずはバックアップからです。まず、PC側でHelium Desktopを起動します。起動画面が出たらPC側はAndroidとの接続待ちになりますので、Android端末をUSBケーブルでPCと接続します。
Android端末側でもHeliumを起動します。前にも述べた通り、HeliumはAndroidのUSBデバッグ機能を利用しますので、アプリを起動するとUSBデバッグ機能が使えるように促します。それに答えると、「開発者向けオプション」の画面が出てきますので、これの「デバッグ」の項の「USBデバッグ」をチェックして有効にします。
「開発者向けオプション」の画面を閉じると、こんどはデータの転送モードに「PTPモード」を使うように促されます。これに答えると、USB接続での設定画面が出ますので、ここで「PTPモード」に変更します。
転送モードを変更して閉じると、PCとの接続が行われ、PCのHeliumの画面にチェックマークが付きます。と同時に、アプリ側もバックアップ対象を選択する画面に変わります。バックアップする対象から「ねこあつめ」を選択します。この時ですが、画面下部にある「アプリデータのみ(最小のバックアップ)」をチェックすると、その名の通り、データだけをバックアップします。このチェックを外しておくと「ねこあつめ」のアプリ本体までバックアップします。
バックアップ対象をチェックしたら、「バックアップ」ボタンを押して実行します。バックアップデータの保存先がいくつか選べますが、クラウドを選択した場合、保存はされますが、リストアするには有償版が必要となります。したがって、内部ストレージにまずは保存しましょう。ちなみに「データのみ」にすると1分そこそこでバックアップが完了します。
内部ストレージに保存した場合、「/sdcard/carbon」というディレクトリにアプリ毎にディレクトリ分けされてバックアップデータが保存されます。なので、「carbon」というディレクトりをまるごとSDカードにコピーしましょう。
これでバックアップは完了です。
データのリストア
つづけてデータのリストア。移行先のAndroid端末にバックアップデータをコピーします。データを保存したSDカードを入れ、「carbon」ディレクトリを「/sdcard」にコピーします。また、バックアップの際、データのみをバックアップした場合は、前もって「ねこあつめ」アプリをインストールしておきます。
リストアするためにAndroid端末でHeliumアプリを起動させます。バックアップ時と同様にPC側もHeliumを起動してUSBケーブルで接続します。リストアの時もUSBデバッグモードにして、データ転送にPTPモードを選択します。
Heliumアプリが起動したら、画面から「リストアと同期」タブを選択します。するとバックアップデータがリストアップされますので、リストアするデータを選択して「リストア」ボタンを押します。これで新端末にデータを移行することができました。
さて、今回、Heliumというアプリを使って「ねこあつめ」のデータをバックアップしてみましたが、方法としては
そこそこ敷居が高いかな
というのが率直な感想。Androidアプリの開発を経験したことがある人、もしくはソフトウェア開発を経験した人ならそれほど難しい話ではないのですが、未経験者にとっては難易度としては高めだと思います。まず、Androidアプリの開発環境をPC上に構築する必要があるので、そこが最大の難関かなと。私も、まさか、こんな形でAndroidアプリの開発環境を作る羽目になるとは思いませんでした。
Hit-Point(「ねこあつめ」の開発元)でデータバックアップの機構を実装してくれれば、誰もが楽にバックアップできるんですけどね。
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コメント
上手くいきましたか。それは良かったですね😊
説明でわかりにくいところとかはなかったですか?
投稿: あ~かいば | 2017年1月12日 (木) 23時36分
ありがとうございます!できましたー!Chu♥
投稿: さき | 2017年1月12日 (木) 01時09分