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2017年12月18日 (月)

Microsoft、ExcelにPythonの導入を検討

Microsoftにおいて、デスクトップ版のExcelにPythonを導入しようという機運が高まっているらしいとのニュースが流れました(元記事はこちら)。
元々、2015年11月に「User Voice」に投稿されたユーザーから「Excelにスクリプト言語Pythonを統合する」というのがあったそうなのですが、この意見に対して、Microsoft側から「どのくらいのニーズがあるのかを知りたい」という返答が付き、アンケートページが開設されたというもの。

さて、ここに出てきたPythonについて、初めてこの名を聞く人のために簡単な解説を。
Pythonというのはスクリプト言語の一つで、Webのサーバーサイドアプリの開発や汎用的な定型業務を処理するのに利用されています。Googleが各種サービスの開発に用いたことから脚光を浴び始め、最近では機械学習の分野で最も活用されている言語です。
Excel(というか、Microsoft Office)にはVBA(Visual Basic for Application)というマクロ言語がありますが、どのような実装を検討しているのかが気になりますね。VBAと並行して利用できるようにするのか、VBAからリプレースを進めるのか、VBAと協調するように動作させるのかと考えてみると色々と面白いところがあります。
元記事の方では、「ビッグデータの分析とビジュアライズのニーズに応え、「Excel」にも近年さまざまな機能強化が図られています」との観点を挙げていますが、こうした統計学的アプローチには「R」の方が親和性があると思うんですよね。ただ、「今後増えてくる「Python」言語の資産の活用が容易になる」というのには同感できるところがあります。

まあ、何にせよ、ExcelにPythonが統合されれば、さらなる「進化」があることは間違いないでしょう。

さて、元記事の方では触れられていなかったのですが、MS-Office互換のオフィススイートに「Libre Office」があります。MS-Officeとの互換性を高めるために、VBAのようなマクロ言語機能「Libre Basic」もあるのですが、実は「Libre Office」にはすでにPythonが組み込まれているんですね。もちろん、Pythonでマクロを記述することもできるようになっています。
このマクロ機能が本家MS-Officeと互換Officeアプリの「壁」になっていたりします。「Libre Office」の「Libre Basic」は比較的、VBAとの互換性がある方ですが、100%とまでは行きません。もし、MS-OfficeでPythonを実装したらどうなるでしょう。おそらく(というか、期待)、このマクロ機能の「壁」が一気に取り払われるのではないかと思います。PythonはVBAのようにMicrosoftが独自に作り上げたものではなく、汎用的に使えるように設計された言語ですので、この「壁」が無くなるような気がします。

そういった意味でも、このアンケートでMicrosoftがExcelにPythonを実装する動きになるといいなと思ったりします。

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