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2019年5月 7日 (火)

Microsft、開発環境製品を続々発表

米Microsoftはプログラム開発に関する製品を多数発表しました。

まずはWebブラウザで動作する開発環境「Visual Studio Online」。通常、プログラムの開発環境と言えば、パソコンにソフトをインストールし、インストールしたパソコン上でビルド、サーバーへのデプロイ等を行なっていましたが、この度発表された「Visual Studio Online」は、その名の通り、Webアプリケーションとして提供され、各種Webブラウザ上でソフトウェアの開発ができるようになっています。まだ開発中のため、試用もできませんが、「https://online.visualstudio.com」にアクセスすることで利用ができるようになる予定となっています。
(2019/5/7現在、まだ機能の提供はされていません。概要を述べたサイトとなっています)
オープンソースで開発された「Visual Studio Code」をベースに開発されており、既存の拡張機能も利用することができるようになるそうです。そのため、「Visual Studio Code」のワークスペースが利用できるのはもちろんのこと、「Visual Studio」のプロジェクトにも対応する予定となっており、既存ユーザーにもすぐにでも使えるような機能をサポートする予定のようです。
ちなみに、基調講演ではiPadのブラウザ越しに利用するデモンストレーションが行われ、機種や環境を問わずに利用できることをアピールしていたようです。
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続いては、Windows上のアプリケーションを2つ。まずは「Windows Subsystem for Linux 2(通称WSL2)」から。Windows上でLinuxをサブシステムとして動作させる「Windows Subsystem for Linux」がバージョンアップすることになりました。6月末までに、「Windows Insider Program」を通じて提供する予定だそうです。
「Windows Subsystem for Linux」はすでにWindows10に提供されており、多くのプログラム開発者に利用されています。その特徴はUbuntuを始めとした、主要なLinuxディストリビューションを動かせることですが、Linuxシステムコール等をWindows上でエミュレートしているため、パフォーマンスの点で不評を買っていました(実際、bashの起動にすらかなりの時間がかかりますからね)。今回発表されたWSL2では、LinuxカーネルをまるごとWindows内に内蔵し、軽量な仮想マシンで動かすことで、パフォーマンスを飛躍的に向上しているそうです。また、この設計変更により、Linux版Dockerも動かすことができるとのことで、潮流となりつつあるコンテナ環境開発が大幅に進みそうです。
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最後はターミナルアプリ「Windows Terminal」。Windowsには「コマンドプロンプト」、「PowerShell」、先述の「WSL(のbash)」といったターミナルソフトが利用できますが、この「Windows Terminal」は、これらの端末ソフトを統合管理・運用することができるソフトになります。
これまでのキャラクターベースのターミナルとは異なり、DirectWrite/DirectXベースのグラフィカルなテキストレンダリングエンジンを備えており、日中韓(CJK)のフォント、絵文字、合字(リガチャ)を含むUnicodeを完全にサポートします。
また、ウィンドウをタブとして管理することができ、それぞれのタブで異なるターミナルを動かすことができるようになっています。この辺は「Poderosa」みたいな感じになりますかね。何より嬉しいのは、Unicodeを完全サポートすることですね。WindowsはMS-DOSの時代からShift-JISが使われており、いまだに、コマンドプロンプトやPowerShellといった、キャラクターベースのターミナルソフトではShift-JISでの表示となっています。しかし、今や文字コードはUTF-8を始めとしたUnicodeが主流。この「Windows Terminal」でようやく世界の潮流に乗ることになります。
なお、ビルドされたバイナリ版の配布はまだ先(プレビュー版が夏に公開予定)ですが、「Windows Terminal」はオープンソースで開発されており、そのソースコードはGitHubのプロジェクトで公開されています。気になる方は、ソースをダウンロードして、ビルドしてみてはどうでしょうか。
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コンピュータのソフトがオープンソースでの開発となったのが一昔程前でしょうか。Microsoftがオープンソースに目を向け始め、ようやくそれに対応した開発環境が整いつつあります。これを機に、ソフトウェア開発者の裾野が広がればいいですね。

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