JR東日本、交通系ICカードを「入場券」として利用可能に
JR東日本は、「Suica」を始めとした交通系ICカードを「入場券」として利用できるサービス「タッチでエキナカ」を2021年3月13日より開始することを発表しました。
#元記事はこちら。
これまで送迎などで改札を超える場合、紙の入場券を購入する必要がありました。これを交通系ICカードでも可能とするようにしたわけです。このサービスの実施エリアは首都圏、新潟県内、仙台市内でSuicaでの乗降に対応している駅となります。改札内での滞在時間は2時間まで。入場料は150円(東京など一部の駅は140円)。入出場の駅が同じ場合に、改札の出入りの際にチャージ額から引き落とされる仕組みとなります。
今回のサービス開始は、駅内施設の利用(買い物や食事、送迎、通り抜けなど)を促進するためだそうです。
Suicaの登場から20年が経ちますが、駅での利用が、ようやく紙の切符と同等となる日が来るんですね。
さて、私もSuica等の交通系ICカードで入場料支払いができないのが不思議に思っていたんですよね。それには、結構複雑な理由があったようです。
まず、駅利用の料金の仕分けが第一の理由でした。JR東日本では、駅利用の料金は乗車券利用による「運輸収入」と入場券利用による「旅客雑収入」と大別されて計上されていたそうです。券売機ではそれぞれの収入が区別できるため、従来は入場券の販売は券売機に限定していたそうです。しかし、自動改札機には「入場券」と「乗車券」を区別する機能が無く、交通系ICカードにもそうした券種を区別する情報は組み込まれていないため、システムの改修が必要となっていました。今回、このサービスを行うにあたり、収入の仕分けを行う機能をシステムに組み込んだわけですが、それに多大な時間がかかったそうです。
二つ目は各社の交通系ICカードとの互換性でした。現在、JR東日本で利用できる交通系ICカードはSuicaを含めて10種類あるそうです。この10種類はそれぞれが発行元が異なるため、実は基本仕様がバラバラなんですね。それでも乗り換え等の利便性を図るために、2013年に全国各地で相互利用ができるようになりました(もっと小規模なエリアでの相互利用はその前よりありましたが)。ただ、今回のサービス開始にあたり、この「相互利用」の取り決めが足枷となったそうです。というのも、Suicaだけが利用できるというのでは「相互利用」ではなくなってしまうからです(乗り換えが「駅の中」で行われることであることを考えると、駅中施設利用がSuicaだけに限ってしまうのはおかしな話になりますよね)。そのため、10種類すべてのICカードに、足並み揃えて、同時にサービス提供できるようにするため、システムを構築する必要があり、それに時間がかかったとのこと。
こうなると「始めから各社で協同で取り組んでいればよかったんだ」と声が出てきそうですが、後になって思えば言えることであって、ICカードで決済するシステムが出てきた当時はそれでもすごいと思ったことですからね(まあ、JR東日本がSuicaを発表した時、仕様をオープンにしていればよかったとも言えますが。まあ当時は「オープンシステム」の概念が無かったですからね)。
まあ何にせよ、またちょっと便利になりますかね。
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